
昔は中古車雑誌の片隅で、比較的手が届くスポーツカーだった70スープラ。
しかし2026年現在、その立ち位置はかなり変わってきました。
特に1JA-GTEエンジンを搭載したJZA70型スープラは、ここ数年で一気に相場が上昇。
「昔乗ってた」「若い頃憧れてた」という世代はもちろん、最近では若い世代からも人気が高まっています。
当時は当たり前に走っていた70スープラも、今では状態の良い個体がかなり減りました。
だからこそ今、
「思っていた以上の査定額になった」
というケースも珍しくありません。
今回は、そんな70スープラの歴史や魅力、GA70・MA70・JZA70の違い、そして現在の買取相場について、旧車好き目線でゆるく語っていこうと思います。
70スープラの魅力
実は、自分自身も過去に70スープラを所有していた時期があります。
今から20年ほど前。
免許を取得して1年ほど経ち、ちょうど初心者マークが外れた頃だったと思います。
当時は、とにかく「リトラクタブルヘッドライトのMT車」に憧れていて、第一候補はホンダNSX、第二候補は三菱GTOでした。

ただ、NSXは当時の自分からするとあまりにも高額。
今の相場を考えればまだ安い時代でしたが、当時の自分には到底手が届く存在ではありませんでした。
一方のGTOも本気で考えていたのですが、ちょうど三菱のリコール隠し問題が世間を騒がせていた時期で、どうしても購入に踏み切れず…。
そんな中で出会ったのが、70スープラでした。
購入したのは、王道とも言える1JZ-GTE搭載のJZA70スープラ。
走行距離は6万kmほど、MT車で、車高調などが入ったライトチューン仕様。
価格はたしか90万円前後だったと記憶しています。
今思えば信じられないような時代ですね。
それまで乗っていたのは、スズキのアルト(もちろんワークスではありません)。
そんな状態から70スープラに乗り換えたので、納車帰りにアクセルを踏み込んだ時の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。
ツインターボが効き始めた瞬間、シートに身体がめり込むような加速。
「あぁ、スポーツカーってこういう乗り物なんだ」
と、本気で感動したのを覚えています。
そして70スープラは、ただ速いだけの車ではありませんでした。
ロングノーズのスタイルや不便だけど存在感のある長いドア、直列6気筒の滑らかさやエキゾーストサウンド、そして高速域での圧倒的な安定感。
さらに足回りには、トヨタ2000GTの流れを汲む4輪ダブルウィッシュボーンを採用するなど、当時のトヨタが本気で作ったGTカーらしい贅沢さも詰め込まれていました。
結局、数年後に手放すことになったのですが、当時の買取価格はたしか10万円ほど。
今思うと悲しくなるような金額ですが、当時はまだ70スープラが“ただの古い中古車”として扱われていた時代でした。
だからこそ今、70スープラが再評価され、価値を見直されているのを見ると、なんだか少し嬉しくなります。
スープラの歴史

スープラの始まりは、1978年に登場した「セリカXX」。
海外では“Celica Supra”という名前で販売されていました。
当時のトヨタは、
「速くて、高級感もあるGTカー」
を作ろうとしていて、その流れから生まれたのがスープラです。
そして1986年、A70型から正式に「SUPRA(スープラ)」として独立。
これが、いわゆる70スープラですね。
今見るとかなり80年代感の強いデザインですが、それが逆に今はカッコいい。
ロングノーズにワイドボディ、そしてリトラクタブルヘッドライト。
“あの時代のスポーツカー”らしさが全部詰まっています。
その後、80スープラ(JZA80)が映画や海外人気で伝説級の存在になりましたが、
実は最近、70スープラの人気もかなり上がっています。
70スープラってどんな車?

70スープラを一言で言うなら、
「速い高級GTカー」
です。
今のスポーツカーみたいな軽快感というより、
- 重厚感
- 直6の滑らかさ
- 高速巡航の気持ちよさ
みたいな、“大人のスポーツカー”感が強い車ですね。
当時の国産車としてはかなり豪華で、
- デジタルメーター
- TEMS
- エレクトロニクス装備
- ワイドボディ
など、バブル期らしい贅沢さも魅力です。
そしてやっぱり外せないのが直列6気筒。
今ではかなり希少な存在になりましたが、70スープラの直6サウンドは今聞いても本当に独特です。
さらに70スープラは、見えない部分にもかなりお金が掛けられていました。
特に足回りは、当時としてはかなり贅沢な造り。
なんと前後ともに4輪ダブルウィッシュボーンを採用しています。
このレイアウト、実はトヨタ2000GTの流れを受け継ぐものとも言われていて、当時のトヨタがスープラにどれだけ力を入れていたかが分かるポイントでもあります。
今ではスポーツカーでダブルウィッシュボーン自体は珍しくありませんが、80年代当時の国産GTカーとしてはかなり本格的。
実際、70スープラは重量級のボディながら高速域での安定感が非常に高く、
「高速道路を気持ちよく走るGTカー」
として今でも評価されています。
特にロングノーズの直6FRと、この足回りの組み合わせは、現代の車とはまた違う独特の乗り味があります。
GA70・MA70・JZA70の違い
70スープラは同じ見た目でも、エンジン構成を中心に中身が結構違います。
ここは購入時や買取時も金額に多大な影響がありますので、注意ポイントとなります。
GA70

GA70は1G型エンジンを搭載した2.0Lモデル。
比較的台数も多く、70スープラの中では入り口的な存在です。
玉数は少ないですが、実はツインカム24のNAモデルもあります。
ただ最近は、
- ツインターボ
- 後期型
- 純正MT
あたりを中心に相場が上がってきています。
昔は「安い70」と言われていた時代もありましたが、今では状態が良ければしっかり値段が付きます。
また、ワイドボディと標準ボディに分かれているのも70スープラの特徴。
MA70

MA70は3.0Lエンジン搭載モデル。
70スープラらしい“余裕あるGT感”を味わうなら、このモデルですね。
高速道路を流しているだけでも気持ちいいタイプの車です。
最近は純正状態の個体がかなり減ってきていて、
- ノーマル車
- サビ少ない
- 内装綺麗
この辺はかなり評価されやすくなっています。
また、500台限定の「ターボA」というモデルは別格扱いで、買取査定金額も大きく変わってきます。
JZA70

そして今、一番人気なのがJZA70で後期型から登場しました。
理由はやっぱり、
1JZ-GTE
これに尽きます。
この名機エンジンは、本当に人気があります。
マーク2やソアラ、クラウン等に搭載されていたエンジンですが、実はこのエンジンを初搭載したのがJAZ70スープラだったのです。
滑らかな直6にツインターボ、そしてそこから放たれる気持ちの良いエキゾーストサウンド。
今でも「1JZだから欲しい」という人が多いくらい。
特に、
- 5速MT
- 純正エアロ
この辺はかなり相場が上がっています。
海外人気も強いので、昔より確実に価値は上がっていますね。
70スープラの現在の人気
正直、数年前までは
「ちょっと古いスポーツカー」
くらいの扱いでした。
でも最近は完全に“ネオクラ”枠に入りました。
特に70スープラは、
- 当時ドリ車ベースになった
- 改造車が多かった
- 解体された個体も多い
という背景があるので、
今残っている綺麗な個体がかなり貴重です。
さらに最近は海外のJDM人気もかなり強く、
- スカイラインGT-R
- RX-7
- シルビア
- スープラ
この辺は世界的に価格が上がっています。
その流れで、70スープラも再評価されている感じですね。
JZA70・70スープラの買取相場
ここはやっぱり一番気になるところ。
ただ、70スープラは状態差がかなり大きい車なので、
- サビ
- 修復歴
- 純正度
- MTかATか
- エンジン状態
この辺で価格がかなり変わります。
GA70の買取相場
だいたい
30万円〜180万円前後
純正MTや後期ツインターボはかなり強いです。
MA70の買取相場
だいたい
50万円〜250万円前後
3.0GTターボ系は今でも根強い人気があります。
JZA70の買取相場
現在かなり高騰中。
だいたい
90万円〜450万円以上
特に、
- 純正5速
- ノーマル車
- 低走行
- サビ少ない
この辺はかなり高額査定になりやすいです。
状態次第では、昔では考えられない価格になることもあります。
70スープラを売る時に気を付けたいこと

70スープラを売る時、一番もったいないのが、
「普通の中古車屋さんにそのまま出すこと」
です。
70スープラって、ただの古い車じゃないんですよね。
でも一般的な買取店だと、
- 年式が古い
- 走行距離が多い
- 塗装ヤレ
みたいな部分だけで見られてしまうことがあります。
本当は価値がある、
- 純正オプション
- 当時物パーツ
- 希少グレード
- 1JZ搭載
みたいなポイントを見てもらえないケースも結構あります。
あと、70スープラは下回りのサビでかなり査定差が出る車です。
なので売却前は、
- 下回り確認
- 整備記録
- 純正部品の有無
この辺を整理しておくのがおすすめです。
70スープラを売る前にあわせて確認したい記事
長期保管車の始動や外装の磨き、純正部品の扱いは査定に影響します。旧車・ネオクラを売る前にやってはいけないこともご確認ください。
同じ90年代の国産GTが再評価される背景は、三菱GTOの買取価値と前期・中期・後期の違いでも解説しています。
まとめ
70スープラは今、確実に価値が見直されている一台です。
特にJZA70は、
- 1JZ
- 直6ツインターボ
- ネオクラ人気
- 海外需要
などもあって、今後さらに価値が上がる可能性も十分あります。
もし70スープラの売却を考えているなら、
“旧車を理解している店”
に相談することがかなり大事です。
カークレストクラシック(CCC)では、
70スープラをはじめ、ハコスカ・RX-7・AE86などの旧車・ネオクラ車を専門査定しています。
「古い車だから」ではなく、
その車が持っている背景や価値までしっかり見たうえで査定していますので、ぜひお気軽にご相談下さい。
